「脱炭素を自分ごとに」モリタが挑む社員の行動変容とSPOBYの可能性

株式会社モリタ
2025/10/1
今回は、株式会社モリタ経営企画部の藤本様と伊藤様にお話を伺いました。同社は、カーボンニュートラル社会の実現に向け、SPOBYを導入し、従業員一人ひとりの脱炭素行動変容に取り組んでいます。また、大阪府と、府民、企業が連携し推し進めるプロジェクト「脱炭素エキデン大阪」にも参画し、地域全体での脱炭素行動の輪を広げています。藤本様と伊藤様には、こうした取り組みの背景や導入後の変化、そしてこれからの展望についてお話を伺いました。

株式会社モリタについて

株式会社モリタは、1916年に設立し、創業109年を迎える総合歯科医療商社です。診療台やレントゲンなどの大型機器から、歯科材料、歯ブラシなどの日用品まで多岐にわたる製品を取り扱い、全国の歯科医院様への流通を担っています。さらに、歯科医院の開業支援や診療サポートなど、歯科医療従事者の方々が安心して診療に専念できる環境づくりにも取り組んでいます。

現在取り組まれているサステナブルな事業や活動について

【株式会社モリタ単体の取り組み】
  • ・クリアファイルから紙ファイルへの切り替え
  • ・ハブラシ・リサイクルプログラムの実施
  • ・古本寄付ポストの設置
  • ・SPOBYの導入
  • ・歯科健診補助制度の実施
  • ・環境・社会課題に向けた支援ブランド「genemo」の立ち上げ
【グループ全体の取り組み】
  • ・グループ製品に関するサプライチェーン全体のCO2排出量の算定
  • ・リユース梱包
  • ・社内報による情報共有・啓発

Q.脱炭素エキデン大阪参画のきっかけを教えてください。

A.
多くの従業員が「脱炭素」に興味を持つきっかけになると考えたことが参加の理由です。
サステナビリティは特定の人や組織が牽引するのではなく、個人の中に自然と意識が芽生え、「自分ごと」として根づいていくことが大切だと考えています。当社ではこれまでもサステナビリティ推進事務局を中心に啓発活動を続けてきましたが、社内での発信だけではなく、日常生活に自然に入り込む形で「当たり前」の意識として定着させたいと思っていました。
SPOBYは、気軽に・楽しく脱炭素行動ができる仕組みであり、まさにその実現に適していると感じました。また、Scope3(サプライチェーン排出量)の算定を進める中で、従業員がどのように脱炭素に貢献しているかを見える化し、非財務情報として対外発信していく必要性もあり、SPOBYはその手段にもなります。さらに、大阪府がオフィシャルパートナーを務める「脱炭素エキデン大阪」プロジェクトの趣旨にも賛同しました。企業や市民、自治体がパートナーとして一体となって脱炭素を進めていくという考えに共感し、仲間とともに2025年・関西万博を一つの節目として歩んでいきたいという思いから参加を決めました。

Q.SPOBY導入前に感じていた課題や導入の目的は何でしたか?

A.
「従業員にサステナビリティを自分事として捉えてもらう」ことが最大の課題でした。
その解決策として、SPOBYのような日常から脱炭素を意識する機会を提供し、行動変容を促す仕組みの導入が有効だと考えました。

Q.実際にエキデンに参加して、社員のみなさんからの声や反響はいかがでしたか?

A.
従業員から、非常にポジティブな反応が多く寄せられています。
「楽しく参加できた」「プレゼントがもらえて嬉しい」といった声のほか、リワード(特典)を通じて普段経験できないことに触れられたという報告もあります。たとえば、大阪府「脱炭素エキデン大阪」からのリワードで、お子さんが倉木麻衣さんのMVに出演する機会を得た方もいました。また、リワードで訪れたことのない場所へ行くきっかけになったり、協賛される行政や企業が提供する新しい製品・サービスに触れる機会となることで、新しい体験が出来たり、新規顧客開拓に繋がったりと双方にメリットがあり、とても良い仕組みだと思います。

Q.SPOBY導入によって企業全体として感じているメリットはありますか?

A.
SPOBYによって、「脱炭素」や「サステナビリティ」といったキーワードが社内に浸透した実感があります。
今後はさらに理解を深め、具体的な行動に結びつけていく段階だと考えています。一人一人の行動変容を促す土台が出来たのはSPOBYのおかげです。また、SPOBYを通じてスタジオスポビー様や大阪府の取り組みにも関わることができ、企業ミートアップや「大阪府脱炭素行動促進事業推進プロジェクト」など、様々な社外への情報発信機会も得られました。それを社内で共有することで、当社の従業員にとっても「自分たちの会社はこうした社会課題に取り組んでいる」と実感できる良い機会になっています。従業員の皆さんに日々協力いただいて取り組んでいることや当社の歯科医療に貢献する事業内容が世の中に出てくれるのは、とても嬉しいことだなと感じました。

Q.藤本様ご自身の行動に変化はありましたか?

A.
はい、明確に変化を感じています。
SPOBYで脱炭素ポイントが増えると、「私も脱炭素に貢献できたんだ」と見て分かるので嬉しくなります。「一駅分歩こう」「マイボトルを持って出かけよう」「カーボンフットプリントってどんな商品があるのか調べてみよう!」といったように私自身の行動も変わりました。リワードへのチャレンジも楽しみのひとつで、毎回ドキドキしながら応募しています。

Q.SPOBYを通じて、今後実現したい未来像や目標を教えてください。

A.
SPOBYをきっかけとして、多くの行政、企業、市民の方々とサステナビリティ・脱炭素を促進したいと思います。
まずは当社従業員の皆さんに浸透し、それが行動に変わること、そして当社以外の多くの方々も参加することで、みんなで社会課題を解決しようという空気を作っていきたいと思います。そして当社は歯科医療業界に所属し、全国への流通を担う企業として、メーカー、販売店等のお取引先様、歯科医療従事者の皆さまともパートナーシップを組み、歯科医療の発展と共に持続可能な社会への貢献にも業界として取り組んでいきたいと考えています。
株式会社モリタ 画像:社内をご案内いただく藤本様